【薬剤師向け】結婚・妊娠・出産を機に転職活動を行う前に、成功させるための必見ポイント

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序文

今後のことを見据えて結婚や妊娠、出産を機に転職を考える薬剤師は多いです。

これらのイベントは大きく環境が変わるタイミングでもあるので、転職がしやすいのも理由かもしれません。

しかし、これらのイベントを機に転職する方の中には「成功する方」と「失敗する方」がいるのはご存知でしょうか?

そこで本記事では、結婚・妊娠・出産の機に転職を考えている方に必要な情報を記載しました。

ぜひ、ご覧ください。

結婚・妊娠・出産で転職を考える人が多い理由

結婚や妊娠、出産を機に転職を考える方が多い理由は以下の4つが代表的です。

・今の職場の環境が合っていない

・配偶者の転勤についていくため

・給与を見直す必要があるため

・妊娠、出産を考えている

それぞれ解説していきたいと思います。

①今の職場の環境が合っていない

もともと今の職場環境が合っていないという場合、結婚を機に転職を考える方が多いです。退職理由も比較的作りやすく、職場とも円満退社になる可能性が高いのもその理由かもしれません。

人間関係や勤務時間などが自分に合わず、転職をしたいと考えているけどなかなか言いだせないという方も多いですよね。

しかし、結婚や妊娠、出産は人生の大きなイベントあり、環境を動かしやすいタイミングでもあるため転職を考える方が増えるようです。

②配偶者の転勤についていくため  

配偶者の転勤についていくというケースも比較的多いです。同じ県内なら職場を変えなくても良いのですが、地方への転勤となると転職をせざるを得ません。

子供がいる場合は単身赴任も選択肢としてありますが、夫婦2人の場合が現実的ではありません。パートナーの転勤が決まり、それを機に結婚をする方も多いため「転勤のタイミング」と「結婚のタイミング」が同じになります。

③給与を見直す必要があるため

結婚や妊娠、出産を機に今までのお金の流れが大きく変わるということもあります。

今後のことを見据えて貯蓄をしたり、家族が増えることで支出が増え、今まで以上に収入が必要になるかもしれません。

特に今後、子供を考えている場合はなおさらです。

出産や育児にかかるお金を確保しなくてはいけないため、転職を考えるのはごく自然なことと言えるでしょう。

④妊娠、出産を考えている

金銭的な事情だけでなく、仕事の負担を少なくしたいという理由で転職する方もいます。

妊娠・出産を考えている場合、夜勤や残業が多い職場だと体の負担も大きく、体調を崩してしまうこともあるでしょう。

安心して妊活を行う場合は、早期に転職をするのもひとつの手段と言えそうです。また、育児に関する制度が整っている職場に転職するのもおすすめです。

結婚を機に転職するメリットとは?

ここからは結婚を機に転職をするとどのような利点があるのかについて解説していきます。

先にメリットを挙げておくと、

・世帯年収を上げることができる

・結婚や子育てに理解のある職場に転職できる

・早期退職すれば産休、育休を利用できる

・転勤がない職場に転職できる

ひとつずつ解説していきます。

① 世帯年収を上げることができる

結婚し、今後子供のことを考えている場合、育児に関するお金をいまのうちから貯めておくことが重要です。

出産前後は女性の体調を安定・回復させなければいけないため、その間の収入は夫に頼ることになります。そのため、安心して子育てを行うためにはある程度の貯蓄があった方が良いのです。もしも転職をすることによって年収が高い職場にうつることができたら、世帯収入が上がるため、貯蓄に回せるお金も必然的に増えるでしょう。

結婚を機に将来を見据えて給与の高い会社に転職するのもありです。

②子育てに理解のある職場に転職できる

現在勤めている職場に子育てをしながら出勤している女性が少ない場合、もしかしたら子育てに対し十分に理解を得られないまま働くことになってしまうかもしれません。

もしも、子育て中であっても安心して働いていきたいと思っているのなら、「職場が子育てに対してどう考えているか」が重要になってきます。

子育てをしながら勤務できるような仕組み(時短勤務、シフト制など)がない場合は、転職を検討した方が良い状況もあります。

会社自体に時短勤務の制度があったり、実際に子育てをしながら働いているママさんが多い場合は、非常に理解が得られやすい環境である可能性が高いため、安心して働いていけるでしょう。

③早期退職すれば育休を利用できる

もしも今の職場で産休や育休の制度を活用できない場合、転職をすることによってそれらの制度を最大限利用できるようになるかもしれません。育休を活用したいときはできるだけ早めに転職活動を行うことをおすすめします。なぜなら、育休を利用する条件のひとつに「雇用されてから1年以上経過していること(育休申請時点で)」というものがあるからです。

そのため、そのような制度を活用できる職場に転職したとしても出産時期によっては育休制度を利用できないこともあるのです。

また、育休は女性だけでなく男性も利用可能です。つまり、夫婦で育休制度を利用する場合、夫の転職も考慮する必要があります。

現在の職場で育休制度を利用できそうにないなら、早めの行動が大切です。

仕事と家庭を両立させる転職先を見つけるポイント

仕事と家庭を両立させるには職場の環境や制度が非常に大切です。ここでは、仕事と家庭を両立させるための5つのポイントを解説していきます。

①プライベートな時間がしっかり確保できるか   

仕事もこなしながら、毎日の家事をしっかり行っていくにはプライベートな時間を確保できるかどうかが重要です。もちろんお互いが協力しながら家庭のことをやっていくのがベストですが、「夫婦とも残業が少なく、プライベートを重視できる職場」に就職するのは現実的に難しいケースもあります。

また、今後妊娠・出産を考えているなら、より家庭と仕事を両立出来る職場を選ぶ必要があるでしょう。

プライベートな時間をしっかり確保できるということは、体力的にも続けやすい職場であることが多いです。

妊娠が進むにつれ、体調が不安定になることがあります。そういった視点からもプライベートが確保でき、体調を整えやすい職場を選ぶことは重要です。

②転勤のない職場か

転勤がない職場かどうかもしっかりとチェックしておきましょう。

職場によっては数年に一度は必ず転勤をおこない、職場環境を強制的にリフレッシュさせることもあります。個人で営む店舗ではこのようなケースは少ないですが、規模の大きい病院や大手薬局・ドラッグストアなどでは転勤の可能性も出てくるかもしれません。

求人の募集要項に記載があることもありますが、こちらから聞かないとわからないケースもあります。そのため、募集要項だけをみて安心するのではなく、面接の段階で確認することをおすすめします。

家庭と仕事の両立には、転勤しない職場というのがひとつのポイントになってきます。

③産休・育休制度、子育てのバックアップ制度が整っているか

薬剤師は女性も多く、産休・育児制度、子育てのフォロー体制が整っているという職場や企業も多いです。そのような職場では、安心して妊娠・出産でき子育てをしながらでも長く働ける環境にあります。

しかし、職場によっては産休・育児制度の実績がないというケースもあります。職場の人数が少ないと、そもそもそのような制度を使えるような雰囲気ではなく、子育てには不向きな環境というのもありますね。募集要項に書いていないだけで、実際には利用できるところもありますが、事前の確認は必須です。

また、産後の短時間勤務や一時的なパート雇用ができるかどうかも確認できると良いでしょう。

④給与のアップは期待できるか

結婚をすると、マイホームや自動車などの購入を検討するかもしれません。また、子供のことを考えて教育資金を貯めておきたいという方も多いでしょう。そのため、転職する職場で給与アップを期待できるかもチェックしておくと良いでしょう。

お金だけが幸せではありませんが、毎月安心できるだけの収入があればさまざまな人生プランをたてることができるのも事実です。

また、給与アップの可能性があることは自分のモチベーションにも繋がります。

明確な評価制度があるのか、役職によって給与があがるのかなど事前にチェックできたらより安心です。

⑤妊娠中や子育て中も働きやすいか

妊娠中や子育て中も働きやすい職場かどうかは、雰囲気や制度で決まってくることが多いです。子育て中も安心して働けるような制度やバックアップ体制が整えっている企業なら、そもそも子育てしながら働いても良いという雰囲気であるため非常に心強いです。

また、職場ですでに子育てをしながら働いている方や妊娠中の方がいれば安心感は高まります。

しかし、例えばほとんど男性の職場や子育てに関するフォロー制度がない職場だと、なかなか理解されず苦しい思いをしてしまうかもしれません。

しっかりと雰囲気や制度を確認しながら転職先を検討しましょう。

知っておきたい福利厚生について

ここからは知っておきたい福利厚生の制度や用語について詳しく解説していきます。

紹介するのは

・産休

・育休

・出産育児一時金

・出産手当金

についてです。ひとつずつ解説していきます。

①産休

産休は、「産前休業」と「産後休業」の2つに分かれます。

産前休業とは、出産を控えた女性なら誰でも取得可能であり、出産予定日の6週間前から出産日まで休業することができる制度です。(双子などの多胎妊娠の場合は14週間前から)

産後休業とは、出産した女性なら誰でも該当するものであり、出産翌日から8週間の就業を禁止している制度です。(ただし、産後6週間を経過したら本人の申請によって就業可能)

これらの制度を利用して休業している間は給与の約67%が支給されるため、これから出産を控えている女性には嬉しい制度です。

②育休

産休と混同しやすいのが育休です。

育休は産休のように全ての女性が取得できる制度ではありません。制度を利用するには以下の条件を満たす必要があります。

・雇用されてから1年以上経過していること(育休申請時点で)

・子供が1歳を迎えた後も、同じ職場で雇用されることが見込まれていること

・1週間に2日以下の労働日数でないこと

これらの条件をクリアしていれば、育休を取得することができます。

育休を取得できる年数は基本的に1年ですが、保育園などの預け入れ先が無いなどの理由があれば1年6ヶ月まで延長が可能です。

さらに、2017年の法改正により、1年6ヶ月を過ぎても育休が必要な状況であるならば最長で2年まで延長できるようになりました。(雇用継続のために特に必要な場合のみ)

育休は女性だけでなく、男性でも取得可能であるため積極的に利用していきたいですね。

③出産育児一時金

出産一時金とは、出産に伴って支給されるお金のことです。健康保険組合から赤ちゃん一人につき42万円支給がされます。

出産一時金の条件は、

・健康保険に加入している

・妊娠85日以上の正常分娩

であることです。

国民健康保険でも、社会保険でも対象となります。また、夫の会社の保険に扶養として入っている場合でも該当するので安心です。

最近では、健康保険組合から病院へ直接支払いが行われる「直接支払制度」もあるため、出産の支払いを簡単にすることができます。

ちなみにこの制度は死産や早産、流産、人工中絶も対象となっています。

④出産手当金

出産手当金とは、先程解説した「産前休業」と「産後休業」に際に支給されるお金のことです。出産手当金は、基本的に「標準月額報酬×67%」が健康保険組合から支給されます。

標準月額報酬とは、4月から6月の給与平均から算出される金額であり、交通費やボーナスはここに含まれていません。

例えば4〜6月までの給与が、

・4月が200,000円

・5月が210,000円

・6月が200,000円

の場合は、平均給与は約203,333円。203,333円に対して67%なので、約136,233円が支給されるというわけです。

出産を控えている女性には嬉しい制度ですね。

まとめ

薬剤師が結婚・出産・妊娠を機に転職するケースは比較的多いです。今後のことを見据えての転職であったり、夫の転勤に合わせる形で転職する形が特に多いようです。

これから妊娠・出産を考えている女性は転職する職場の産休・育休・子育て制度がしっかりと充実しているかを確認しておきましょう。

制度が充実しているかどうかで安心して子育てができるかどうかが決まってくるといっても過言ではありません。

ヤクマッチでは、薬剤師の転職に特化しているだけでなく、薬剤師免許を持ったスタッフも多数在籍しているため、あなたにあった職場探しをしっかりとサポートすることができます。

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