薬剤師の転職手続きはなにをすればいい?円満退職するための秘訣とは

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序文

転職活動をしていくときに忘れてはいけないのが、転職に関わる手続きです。しかし、「社会保険や住民税、所得税の手続きっていったいどうするの?」と思っている方も多いですよね。

そこでこのページでは、薬剤師が転職する際に必要な手続きについて詳しく解説していきます。

まず、前半で紹介していくのは【退職日の翌日が転職先の入社日】のケース。順を追って丁寧に説明しています。

【退職日と転職先の入社日に1日でも間隔がある方】は「3.もし退職時に転職先が確定していない場合」に詳しい手続き方法が載っています。ぜひご覧ください。

薬剤師の転職手続きには何がある? 

薬剤師が転職する場合は大きく分けて2つの手続きがあるので、それぞれ解説していきます。

・退職時の手続き

・転職先への手続き

①退職時の手続き

退職時の手続き内容を以下にまとめます。

自分が行うこと健康保険証の返却・住民税の一括天引きもしくは普通徴収の選択
退職する職場が行うこと健康保険・厚生年金・雇用保険の退会手続き・源泉徴収票の発行

*健康保険資格喪失証明書・年金手帳(提出していれば)・雇用保険被保険者証・源泉徴収票・薬剤師免許(提出していれば)を会社から受け取ります。

*後述しますが、離職票は退職後10日以内に交付されます。しかし、退職前に新しい職場が決まっていれば必要ありません。

退職時にこちらが行うことは、健康保険証と住民税の支払い方法の選択だけ。職場から支給された健康保険証の場合、次の職場で同じものは使用できないため速やかに返却しましょう。

また、住民税の支払い方法の選択には注意が必要です。1〜5月に退職したケースでは、会社の給与から一括天引きされるので、退職する企業に任せておいて大丈夫です。

しかし、6〜12月に退職した場合、給与からの一括天引き、もしくは普通徴収を選ぶことができます。普通徴収とは自治体から納付書が届き、自分で支払う方法です。

普通徴収を選択した場合は、自分で支払う必要がありますので注意しましょう。

②転職先への手続き

転職時の手続内容を以下にまとめます。

自分で行うこと 薬剤師免許(必要なら)・健康保険資格喪失証明書・年金手帳(必要なら)・雇用保険被保険者証・源泉徴収票を転職先に提出する

*扶養家族がいる場合、健康保険被扶養者異動届の提出が必要

転職先が行うこと 健康保険・厚生年金・雇用保険の加入手続き、年末調整

*住民税を普通徴収にした場合、納付書を転職先に提出すれば給与から天引してもらえる可能性があります。企業によって対応が異なるので転職先の企業に相談してみましょう。

転職先で行うことは、退職する会社から受け取った薬剤師免許(必要なら)・健康保険資格喪失証明書・年金手帳(提出していれば)・雇用保険被保険者証・源泉徴収票を提出すること。

また、扶養家族がいる際に必要になる健康保険被扶養者異動届は、基本的に会社が用意してくれます。

入職が決まったら健康保険被扶養者異動届のことも伝えておくと、スムーズに手続きすることができるでしょう。

社会保険・年金・税金の手続きは?

ここからは社会保険、年金、税金の手続きについて解説していきます。

①社会保険

そもそも社会保険とは、

・健康保険

・介護保険

・年金保険

・雇用保険

・労災保険

の5つの総称のことを言います。

基本的に退職時に行うことは健康保険証の返却のみ。それ以外の手続きは退職する企業が行ってくれます。

もしも、国民健康保険に切り替えが必要な方は、健康保険資格喪失証明書を持って、役所へ手続きに行きましょう。(健康保険資格喪失証明書とは、退職すると発行される書類のこと。)

健康保険資格喪失証明書は国民健康保険に切り替える際に必要になりますし、切り替えない場合でも転職先に提出が必要です。大切に保管しましょう。

社会保険の手続きをまめると、保険証を返却し、退職する会社から受け取る書類を転職先に提出すれば大丈夫。具体的には健康保険資格喪失証明書・年金手帳(必要なら)・雇用保険被保険者証・源泉徴収票です。これらを提出すれば手続き完了となります。

②厚生年金

厚生年金に関しては、退職する職場での手続きは不要です。全て企業が行ってくれます。年金手帳を会社に預けている場合は返却をしてもらいましょう。

転職先での手続きも簡単。年金手帳を提出するだけで大丈夫です。

万が一、年金手帳が見当たらないという方は、年金事務所へ再発行の届け出をしておきましょう。再発行は郵送でも可能ですが時間がかかるケースがあるため、早めに連絡することをおすすめします。

③税金

税金に関しては所得税と市民税の手続きが必要です。しかし、どちらも簡単な手続きで完了します。

所得税の手続きは、退職する職場で受け取った源泉徴収票を転職先に提出するだけ。提出すれば、前の職場の分まで年末調整を行ってくれます。

しかし、年末調整までに源泉徴収票の提出が間に合わなかった場合は、自分で確定申告を行う必要があります。

確定申告は基本的に毎年3月15日まで行っていますので、忘れずに行いましょう。

住民税の手続きは基本的にありません。受け取る書類も提出書類もありません。

しかし、先述したように6〜12月に退職し、普通徴収を選択した場合に限り注意が必要です。普通徴収に切り替えた場合、後日納付書が自宅に届き自分で住民税を支払うことになります。

今まで給与からの天引きになっていた方は忘れずに支払いましょう。

また、企業によっては納付書を提出すると給与天引きに切り替えてくれるところもあります。各企業によって対応が異なりますので、一度相談してみてはいかがでしょうか。

もし退職時に転職先が確定していない場合

ここからは、退職日と転職先への入社日の間隔が1日でも空いている場合の手続き方法について解説していきます。

①健康保険

国民健康保険に切り替える、もしくは今まで加入していて健康保険を任意継続するかを選択する必要があります。

国民健康保険に切り替える場合は、健康保険資格喪失証明書を役所に持っていき手続きを行ないます。その際に本人確認書類や離職票が必要になることもあるため、自治体ごとの必要種類の確認が必要です。

健康保険を任意継続する場合は、協会けんぽなら協会けんぽ支部へ、各健康保険組合(健保組合)発行の保険証なら各健康保険組合への問い合わせが必要です。

提出期限が設けられているため、早めの問い合わせを心がけましょう。

②厚生年金

今まで厚生年金に加入していた場合、国民年金に切り替える必要があります。ちなみに退職日が4月20日、転職先への入職日が4月28日に決まっているというケースでも切り替えの手続きは必要です。

手続きができる場所は市役所や区役所の保険年金課。各自治体によって必書類が異なることもありますので、事前に持ち物を確認してから手続きを行ないましょう。

③雇用保険

失業保険を希望する場合は、ハローワークでの手続きが必要です。

必要な書類は離職票、雇用保険被保険者証などです。離職票は退職後に郵送で届き、雇用保険被保険者証は勤めていた会社から受け取ります。

離職票、雇用保険被保険者証以外には証明写真や本人確認書類、マイナンバーを証明するもの、印鑑、通帳(念のため)が必要。

失業保険を申請する際には、これらを準備してから向かいましょう。

④所得税

所得税の支払いはありませんが、年末までに就職をしなかった際には確定申告を自分で行う必要があります。所得税の過不足を調整するため確実に行ないましょう。

⑤住民税

年の途中で退職した場合、一括で支払いをしなかったら退職後も住民税を支払う必要があります。自治体から納付書が届きますので、それに従って支払いをしましょう。

円満退職するためのアドバイス

円満退職を実現するためには、いくつかのポイントが必要です。

まず考えるべきは、退職を希望していることを伝えるタイミング。新たな人材確保や引き継ぎも必要なので、できれば2ヶ月前には上司に伝えましょう。社内で退職を伝える期間が決まっているケースもあるので事前に確認しておきましょう。

職場によってスムーズな人員配置や人材確保が難しいところもあります。そのため、一番良いのは退職が決定してから転職活動を行うことです。

職場の状況を見極めながら、業務への影響が最小限の転職タイミングを見つけると良いでしょう。

また、相談は直属の上司に行うのがベターです。相手が納得のできる退職理由をきちんと整理し、伝えるのがポイント。

退職が決まったら引き継ぎをいつまでに終わらせるか、誰に引き継ぐのかを相談の上決めましょう。

無事引き継ぎが終わり、転職活動も完了したら、会社から借りている制服や備品を返します。

このように退職する会社でも筋を通すことが、転職先で気持ちよく働ける第一歩となります。しっかりと必要なことを行い、円満退社を目指しましょう。

まとめ

薬剤師の転職に必要な手続きは「退職日翌日が転職先の入職日」か「退職日と転職先の入職日に間隔がある」かによって異なります。

社会保険や税金に関わることなので、「あのときちゃんと手続きしておけば良かった…」と後悔しないよう、確実に手続きを行うことが大切です。

退職する会社でしっかりと筋を通すことは、新しい環境でも気持ちよく働くきっかけになりますよ。

ヤクマッチは、薬剤師の転職に特化しているだけでなく、薬剤師免許を持ったスタッフも多数在籍しているため、あなたの希望にあった職場探しをしっかりとサポートすることができます。

「これから新しい環境でスタートしたい」と思っている方はぜひ、お問い合わせください。

キャリアアドバイザー 河野

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