薬剤師が円満に退職するための退職理由とは?

序文

事情があって転職や退職するというのは誰にでも可能性のあることだと思います。しかし努めている職場を退職することは、想像以上に苦労が伴うものです。

退職の際、退職する意思や理由を伝える必要がありますが、その伝え方は様々です。お互い嫌な想いをせずにできるだけ円満に退職するためにはマナーや流れを覚えておくことが大切です。

この記事では、薬剤師が職場を円満に退職する方法やポイントなどについて解説していきたいと思います。

退職理由の重要性とは?

ここでは、どうして退職理由が大切なのかについて解説していきたいと思います。

キャリアアップや労働条件の改善を目的に退職を考える際、気持ちは転職先に向いてしまいがちですが、お世話になった職場へ誠意を持って理由を伝えることは、とても大切なことです。退職する際はきちんとした退職理由を準備することで、気持ちよく退職することができます。それでは早速、きちんとした退職理由を準備する必要があるその理由を見ていきましょう。

①会社から引き止められない

就業先は、あなたが退職することで代わりの人材を探さなくてはいけません。しかし、職場を選ぶのは個人の自由です。そのため、正当な理由であれば、引き止めることはできません。きちんとした退職理由があれば、わだかまりを残さずに気持ち良く辞めることができます。

②悪い評判が立たない

薬剤師の業界は狭く、悪い評判がたってしまうとその噂がすぐに広まってしまう危険性があります。今の職場を円満に退社することができないと、次に勤める会社での評価や評判にも悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。退職するからといって波風を立てるのは、社会人としても好ましくありません。

③応援してもらえる

優秀な人材を失うことは会社にとって大きな痛手となりますが、正当な理由で退職する方には、多くの場合その意思を尊重してくれるはずです。退職するともといた会社の仲間とは同僚、上司・部下の間柄ではなくなりますが、転職後もアドバイスをもらったり、情報交換することができたりすることもメリットになります。

④家族からの理解を得られる

会社へ退職の意思を伝える前に、家族へきちんと説明し、納得してもらうことも必要です。退職の意思を会社に伝えたあとで家族へ伝えた場合、退職後の不安から反対される場合もあるため、あらかじめ相談しておきましょう。

また、退職理由を明確にしておくことで、これからの仕事にも役立てることができます。退職の意思を会社に告げるまえに、自分の中で次の仕事への道筋を立てておくと安心でしょう。そうすることのメリットは、以下のようなものが挙げられます。

①自分の気持ちの整理ができる

上司を納得させるためだけのうわべの退職理由ではなく、きちんとした退職理由を組み立てることで、その過程で自分の今後のキャリアについての気持ちを整理することができます。自分がやりたいこと、自分にとってどのような働き方が合っているのかを考えることで、転職先の選択肢や視野も広がるでしょう。

②モチベーションアップにつながる

退職理由を明確にすることで、退職してからの目標も明確になります。今後のキャリアアップのために退職までにしておくべきことや、退職を申し出る前に資格を取る必要があるかなどに、気付くことができるかもしれません。

どんな退職理由が良いの?

退職理由と一言で言っても、理由が複数ある方もいることと思います。また表向きには言いづらい理由で辞めるケースもあるでしょう。では周囲の理解を得やすい退職理由には、どのようなものがあるのでしょうか?

この記事では具体例も交えながら解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。

退職する理由は転職、パートナーの転勤、結婚、家庭の都合など様々なものがありますね。

退職理由を伝える上で大切なのは、「それを聞いた人が応援したくなるかどうか」「聞いた人が不快に思わないこと」です。作り話をする必要はありませんが、会社が気持ち良く送り出したくなるような理由を伝えることが望ましいです。

結婚や出産など、おめでたい理由であればそのまま伝えましょう。周囲に祝福され、円満に退職することができます。またおめでたい話題でなくても、帰省や家族の介護など、他人が口をはさみづらい家庭の事情などであれば、そのまま伝えてもトラブルにはなりづらいです。

一方、労働条件や人間関係に不満があり退職するケースも多いでしょう。しかしこの場合は可能であれば公言しない方が円満に退職できる可能性は高くなります。どんな職場であれ、勤めていた職場を否定するような理由では周囲を不快にしてしまう可能性が高いほか、転職する根拠や目的も弱くなってしまいがちです。

このケースでは、例えば現在の職場では叶わないキャリアアップやスキルアップを転職の理由として伝えるのはいかがでしょうか?「認定薬剤師の資格を取りたい」「管理薬剤師を目指したい」「調剤技術を学びたい」「管理職を目指したい」などの理由は前向きな印象を与え、かえって応援してもらうことができるかもしれません。

また、調剤薬局・病院・ドラッグストアなど職種の変更や、パート・派遣・正社員など理想の勤務形態を明示することもオススメです。

このときに、条件の改善を前提に引き止められてしまうケースも多いため、提示された場合への対応も考えておくと良いでしょう。退職する意思を強く持ち、具体的な転職先を伝えるなど、しっかりと自分の人生やキャリアを考えた上で退職の決断をしたことをアピールしましょう。

退職までの流れとは?

薬剤師の退職の場合、退職を決めると同時に転職活動を始める方もいらっしゃることでしょう。

転職・退職の大まかな流れを知って計画的に進めていかないと、今の職場で気まずくなってしまったり、転職先に迷惑をかけてしまうことになってしまうかもしれません。

気持ちよく円満に退職し、新しいスタートを切るためにも大切なポイントのひとつですね。

この記事では、退職してから転職するまでの大まかな流れを記載していきたいと思います。

①退職(転職)時期を決め、今後のプランを考える

まず初めに、退職した後にどうするのかを考えましょう。パートナーの転勤、出産などの場合は必要ありませんが、転職や働き方を変えたいなどの場合は、プランを考える必要があります。最終的にどうなりたいのかについて、じっくり考える時間をもつとよいでしょう。

そしてプランを決めたら退職する時期を定めます。「〇月に退職したい」などの目標が定まったら、そこに向けて準備を進めていきます。

②キャリアを棚卸しする

退職と同時に転職をしたい場合、退職から転職への流れをスムーズに進めるためまずは転職の準備を行いましょう。ことのき、現在の職場の人には特別な理由がない限り転職活動を始めたことを伝える必要はありません。伝えてしまうことで、職場で気まずくなってしまうケースなども多くあるので注意しましょう。

転職活動では自分の思う理想の働き方ができる企業を探し、転職先で自分が活躍できる人材であるということを企業にアピールする力が必要です。ここで必要となってくるのがキャリアの棚卸しです。キャリアを棚卸しすることで、自分のアピールポイントを知ることができるため、会社選びや選考の時に役立ちます。

これまでの仕事内容や経験した職場、任された仕事やポジション、部下の人数、取得した資格、自分が得意とする業務、どんな意識で患者さんと接してきたかなどを把握し棚卸しすることが、自分の特性や強みの発見につながります。

③キャリアプランを作る

キャリアの棚卸しすることももちろん大切ですが、それだけでは不十分です。棚卸しと並行して進めるべきなのが、自分がこれからどうなりたいかを考えることです。いわゆるキャリアプランの形成です。

数年後にどんな風に働いていたいのかを、一度考えてみましょう。仕事の内容も重要ですが、それだけではなく、勤務地や就業時間など、私生活を踏まえて含めて書き出すこと考えることがポイントです。生活と仕事の両面から自分が大切にしていることを見極めるのが、理想の転職先選びの助けになります。

④会社選び、企業研究

次はキャリアプランづくりで明確化させた自分の理想を元に、その理想が叶えられそうな転職先を探しましょう。薬剤師の職場は病院、調剤薬局、ドラッグストア、製薬会社など幅広く、それぞれ特徴や働き方は大きく異なります。雰囲気やイメージではなく、適性や叶えたい理想を元に転職先の候補を選びます。企業研究などもしっかり行うことがオススメです。

④応募・選考

自分に合いそうな企業等を見つけることができたら、応募して面接へと進んでいきます。面接での受け答えも棚卸しをしっかりと行っておくことで答えやすくなるでしょう。転職活動がうまくいき、晴れて転職先での採用が在職中に決まったとしても、企業側は入社時期を1~3ヵ月は待ってくれるケースが大半です。

⑤退職の意思を伝える

退職の意思を伝えるのは、一般的に1~2か月前が望ましいです。薬剤師の場合、引継ぎや代わりの人材の確保、翌月のシフト作成などへの影響を考慮し、一般企業より少し早めに転職の意を伝えるのがマナーです。また会社によっては“〇か月前までに申し出るように”など独自のルールを設けているケースもあるので、可能な限り会社のルールに従いましょう。

⑥業務の引継ぎを行う

退職することを職場に伝えたら、計画的に引継ぎを行いましょう。

退職を巡る引継ぎ不足はトラブルを引き起こしかねません。スタッフ間だけでなく、患者にも迷惑をかけてしまう可能性もあるため、丁寧に行う必要があります。

引継ぎをきちんと行うことで、お世話になった職場への誠意を示すことにもつながり、円満退職のために重要な役割を果たすこととなるでしょう。

⑦退職のあいさつをする

最後はお世話になった職場へ感謝の挨拶を行いましょう。

薬剤師は狭い業界です。どうせ辞めるから、と投げやりになるのではなく、いつまた一緒に働くか分からない仲間に対して、礼儀をもって挨拶するようにするとよいでしょう。

退職する際に気をつけることとは?

退職するときは、なるべく職場に負担をかけないよう配慮するのがマナーであり、円満退職の秘訣でもあります。

節度のある行動をとることを心がけましょう。

この記事では、転職前に気をつけるべきポイントや注意点についていくつかご紹介していきます。

①退職は、希望退職日の1~2ヵ月前に伝える

退職は、希望退職日の1〜2ヵ月前に伝えるのがベストです。

最低でも1ヵ月前までには行うのがマナーでしょう。法律上は2週間前までに申し出る決まりがありますが、薬剤師の場合代わりとなる新しい人材の確保や業務の引継ぎなどの準備期間が必要になるため、退職を伝えてから退職するまでに1~2ヵ月あるのが望ましいのです。よほど特別な事情がある場合を除いて、1~2か月前というタイミングは守るようにすることで、トラブルを防ぐこともできるでしょう。

また、可能であれば時期も考慮すると良いでしょう。12月や3月といった退職者が多くなる時期は、後任を探しやすく、スムーズに退職することができる傾向にあります。上司も承認しやすく、強く引きとめられる可能性も低くなります。反対に、職場の繁忙期は避ける方が良いでしょう。繁忙期に退職してしまうと、職場への負担が大きくなってしまう可能性があるので、そこも配慮できるとなお良いですね。

伝えるタイミングや退職の時期は、可能な限り会社の負担を減らす形で行うことをオススメしたいと思います。

②引継ぎは業務上に得た知識・対人関係のルールも伝える

患者さんへの薬の出し方や説明方法など、基本的な業務の流れや明文化されていない職場独自のルール、よくある処方箋のパターンや注意事項など、業務をする上で得た知識をきちんと共有しておきましょう。特に、職場独自のルールは実際に働いていないとわからないことなので、しっかり伝えることが重要です。

常連の患者や業者の対応、職場内での振る舞い方や暗黙のルールもできるだけ丁寧に伝えておくのが望ましいです。後任者だけでなく、患者や同僚への配慮にもつながり、退職後のトラブルを防ぐことができます。

業務の引継ぎ時や退職後には、後任者以外の同僚がフォローへ入らなくてはいけないこともあります。上司や直属の後任者だけでなく、周囲のスタッフへも自分の口からきちんと退職することを伝え、引き継ぐべきことを伝えておきましょう。

残されたスタッフへの気持ちや配慮を欠かさずに、十分に退職の準備を行うことで良い印象を残すことができるでしょう。

③不満を口にしない

これまでの職場に対して様々な不満を抱えているという方も多くいることでしょう。人間関係、残業、休暇日数、給料など、不満を言いたくなることはたくさんあると思います。

しかし、最後だからと投げやりになったり不満を感情的にぶつけたりすることは控えましょう。どれだけ就業環境に不満があったとしても、これからもその環境で働き続ける人たちがいることを忘れてはいけません。転職先では、現在の職場より待遇が良いケースもあることでしょう。しかしそのことを公言すると、周囲の反感を買うことになってしまいます。

薬剤師は狭い業界のため、一度は職場を離れても完全に関係が途切れるわけではありません。周りのスタッフへの配慮を忘れずに、節度のある行動を心掛けましょう。

まとめ

薬剤師が円満に退職するポイントについて、記事をご覧になってみていかがでしたでしょうか?

退職を巡ってはトラブルが起きやすいですが、周りのスタッフへの節度ある行動、配慮によって、関係を良好に維持したまま退職を迎えることができるでしょう。

公言する退職理由を考えることや、退職手続きに関するマナーを守ること、引継ぎの準備をしっかり行うことなど、ひとつひとつを計画的に行うことが大切です。

心置きなく退職できるよう、身の回りの整理整頓を済ませ、次の人のためにしっかり準備をしておくようにしましょう。

なお、ヤクマッチでは、退職の際の交渉や引継ぎのポイントなど、退職時のアドバイスも行っています。転職を考え始めたら、まずはプロに相談して、気持ちよく退職できるようプランを立てましょう。

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