薬剤師の育休・産休事情!転職復帰するための方法を伝授

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序文

薬剤師は女性が多く活躍している分野であるため、子育てに関する制度が充実している企業も少なくありません。

しかし、中には「産休や育休に対して理解してくれない企業」も一部あるようです。

そのため、育休からスムーズに復帰するためには「職場の理解」が非常に大切です。

この記事では薬剤師の産休・育休事情について詳しく解説していきます。

ぜひ、ご覧ください。

薬剤師の育休・産休の制度

薬剤師の産休・育休制度は特別なものではありません。

他の業種と同じく条件さえ満たせば誰でも取得することができます。

ここでは、

・産休制度

・育休制度

にわけてそれぞれ解説していきたいと思います。

①産休制度

産休制度は「産前休業」と「産後休業」の2つに分けることができます。この制度は出産を迎える女性なら誰でも取得できるものであり、給与の約67%を保証してくれる非常に頼もしい制度です。

産前休業とは、その名の通り「出産前に休業できる」制度のこと。出産予定日の6週間前から出産日まで休業することができます。(双子などの多胎妊娠の場合は14週間前から)

産後休業とは、「出産後の勤務を禁止する」制度のこと。出産翌日から8週間は働けないとするものです。(ただし産後6週間を経過したら本人の申請によって就業可能)

②育休制度

一方で、一定の条件を満たさないと活用できないのが育休制度です。

条件については後述しますが、育休制度を活用すると1年間仕事を休業することができます。もちろんこの間にも給与は発生しており、月給の約2/3相当の金額をもらえることできます。育休は女性だけでなく、男性でも取得可能であるため積極的に利用していきたいですね。

薬剤師の育休・産休を取るための条件

先述したとおり、産休に関しては全ての女性が取得できる制度です。雇用体系にも関係なく、バイトやパートでも取得可能です。

正社員でなければ取得ができないなどの条件はないため、非常にありがたいです。

しかし、育休の取得は以下の条件を満たす必要があります。

・雇用されてから1年以上経過していること(育休申請時点で)

・子供が1歳を迎えた後も、同じ職場で雇用されることが見込まれていること

・1週間に2日以下の労働日数でないこと

つまり、転職した直後に妊娠がわかった場合は「雇用されてから1年以上経過していること」に当てはまらないため育休を活用することができません。

また、出産を機に引っ越すことがあらかじめ決まっており、現在の職場を辞める見込みのある方も対象外です。

育休は簡単に言ってしまえば、「1年以上勤務し、出産後も同じ職場で継続的に働くことが条件」であるということです。

育児をする方を守る制度であると同時に、会社のことを守る制度でもあります。

ちなみに、育休に関しては女性だけでなく、男性も取得可能です。育休を利用したい場合は上記の条件を満たしているかをしっかり確認することが大切です。

さらにいうと、現在の職場で育休制度を活用できる状況にない場合は、できるだけ早めに転職活動を行なった方が良いかもしれません。

薬剤師の育休・産休時にもらえる手当

ここからは育休・産休時にもらえる手当について解説していきます。

具体的には以下の項目です。

・出産手当金(産休中)

・出産一時金(出産時)

・育児休業給付金(育休中)

・社会保険料の免除(産前産後休業中および育休中)

ひとつずつ解説していきたいと思います。

①出産手当金(産休中)

出産手当金とは、産休中に受け取ることができる給付金のことです。

産休中は仕事を休んでいるため給与は支給されません。しかし、この制度を利用することによって、加入している健康保険からお金を受け取ることができます。

出産手当金を受け取るためには、

・勤務先の健康保険に加入していること

・妊娠4ヶ月以降に出産であること

・出産のために休業していること

です。

受け取れる金額はおおよそ給与の2/3となっています。

②出産一時金(出産時)

出産一時金とは、加入している健康保険から支給される「出産費用をカバーするためのお金」です。子供1人につき42万円が支給されます。

この出産一時金は、出産手当金とは異なり、国民健康保険に加入している方でも受け取ることが可能です。

支給されるお金を受け取る方法は2つあります。

・健康保険から医療機関へ直接支払われる(直接支払い制度)

・自分で直接受け取る

直接支払い制度を利用する場合、(費用によっては)自分で医療機関に対しお金を支払う必要はなくなります。非常に便利でありがたい制度であるため、ぜひ利用しましょう。

③育児休業給付金(育休中)

育児休業給付金とは、育児休業した際に支払われるお金のことです。こちらは健康保険ではなく、雇用保険でまかなわれます。

育休が開始されて180日まではおおよそ給与の2/3が、180日から1年まではおおよそ給与の1/2が支給されます。

ちなみにですが、育休は状況によって最長2年まで延長することが可能です。その際に支払われるお金も給与のおおよそ1/2となっています。

④社会保険料の免除(産前産後休業中および育休中)

産前産後休業中、育児休業中は社会保険料の免除をすることができます。健康保険料と年金保険料が免除されるため、忘れずに申請を行ないましょう。

ちなみに、住民税は前年の収入によって金額を算出されるため、出産によって減税されることはありません。

出産を機に収入が減った場合、来年度の住民税から減額になるため注意しましょう。

育休・産休を利用する際は、理解のある職場が重要

産休や育休を取得できる環境にあっても「職場復帰したときに受け入れてもらえるだろうか…」と不安になりますよね。

実際、職場復帰を考えているママさんからこのような悩みをよく聞きます。

そのため、産休や育休を取得するときは「実際に制度が利用可能か?」だけではなく、「そもそも理解ある職場か?」が重要です。

①育休・産休からの復帰後、白い目で見られてしまうこともある

育休は最長で2年間仕事を休みながら給与を受け取ることができます。国で認められている制度ではありますが、職場の状況によっては「周りの社員に負担が集中し、業務が大変になってしまう」ということも現実にありえます。

その状況が2年間続いたとすれば、もしかすると温かい目で復帰を迎え入れてくれない可能性もあります。

男性が多い職場であったり、子供がいない方が多い職場、育休制度の利用実績がない職場などはなかなか理解してもらえない状況にあるかもしれません。

そのような状況にならないために産休・育休に理解ある職場である必要があります。

特に、男性が育休を取得する場合、この点が非常に重要です。現在でこそ男性の育休も増えてきましたが、それでもまだまだ一般的ではありません。

育休から復帰した後のことも考えて、制度を活用することが大切です。

②理解ある職場だと、子育てしながらの勤務もしやすい

一方で、理解のある職場だと、育休から復帰した後でも温かく迎えてくれます。

育休制度の利用実績が多い職場や、そもそも子育てママさんが多い職場は理解を得られやすい環境だと言えます。

そのような職場は育休から復帰した後でも、時短勤務など子育てをしながらでも継続しやすい制度を設けているかもしれません。

子育ては数年で終わるものではなく、10年、20年と続いていくものであり、整った環境であることが非常に大切です。

もしも、現在の職場では理解が得られにくいと感じている場合、転職を検討しても良いかもしれません。

産休や育休を考慮し、転職復帰するときのポイント

ここでは、産休・育休の取得を考慮し、転職を検討する場合のポイントについて解説していきます。

ポイントは大きく分けて3つです。

・転職エージェントに頼る

・最低でも3つの職場で面接をする

・職場見学をする

ひとつずつ解説していきたいと思います。

①転職エージェントに頼る

自分だけで転職活動を行うと、情報を集めにくく「どの職場が産休・育休に理解のある職場か」をなかなか判断できません。

そのような場合は、転職エージェントに頼ることをおすすめします。

転職エージェントとは、人材紹介サービスのことで企業と求職者をつなぐ役割を担います。様々な会社の情報や特徴を知っていますし、希望にあった職場を選んでくれるので非常に効率的です。

自分だけで転職活動を行うのも良いですが、転職エージェントを活用するのもメリットが多いです。

②最低でも3つの職場で面接する

転職を行う際は最低でも3つの企業と面接をしましょう。なぜなら、1つだけだとその企業の良し悪しが判断できず、入職したあとに後悔してしまうかもしれないからです。

1つ目の企業の雰囲気が良いと感じても、実際には2つ目、3つ目の方がもっと自分にあっていそうと感じることは多々あります。

比較検討して転職先を選ぶことを前提に転職活動を行ないましょう。

③職場見学をする

募集要項だけを確認して、求人に応募をするのはおすすめできません。なぜなら、紙面上ではいくらでも印象を良くすることができるためです。

なので、実際に足を運んで職場の雰囲気を見学しにいくことが大切です。

・子育てママさんの世代が多く働いているか?

・雰囲気が良い職場か?

など、事前にチェックしたい項目を決めて見学に行くと効率的です。

まとめ

薬剤師が産休・育休をとる際にはしっかりと条件を満たしているかチェックが必要です。

また、そもそも今の職場が産休・育休制度を活用できるかどうかも考えたいところです。もしも、「今の職場では現実的に難しいかも…」と思った場合には転職も視野に入れて考える必要があるでしょう。

また、転職活動はできれば転職エージェントに依頼をして進めていくことをおすすめします。市販されている求人誌にはない非公開求人も多数あるため、選択肢が一気に広がります。

ヤクマッチでは、薬剤師の転職に特化しているだけでなく、薬剤師免許を持ったスタッフも多数在籍しているため、あなたにあった職場探しをしっかりとサポートすることができます。

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キャリアアドバイザー 安藤

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