薬剤師1年目の転職は不利?その対策も解説!

序文

薬剤師になったはいいものの、1年と経たないうちに転職を考える方は意外と多くいます。しかし、「1年目で転職してもよい転職先を見つけることができるの?」と不安に思う方も多いではないでしょうか?

そこでこの記事では、薬剤師1年目の転職事情について詳しく解説していきたいと思います。

社会人1年目の薬剤師転職の理由

働き始めて慣れないことも多く、戸惑いや不安からさまざまな悩みが出てくることでしょう。そこからそれが職場への不満に変わり、転職を考える方もいらっしゃると思います。

社会人1年目の方が転職を考えるきっかけにはさまざまな理由がありますが、ここでは代表的な例をご紹介していきます。

➀人間関係になじむことができない

人間関係の悪化を理由に転職を考える人は少なくありません。薬剤師に限らずどの職種でも考えられる理由ですが、狭いコミュニティで働く薬局薬剤師では特に多い傾向にあります。

薬局の調剤室は3~4人の規模であることが多く、薬剤師の仕事は同僚とのコミュニケーションが欠かせません。どうしても苦手な人がいたり周囲とのコミュニケーションがうまくいかなかったりすると、人間関係のストレスが大きくなってしまいがちです。

社会人1年目では、慣れない仕事への仕事の大変さに加えて人間関係の悩みが増幅することで、転職の決断を後押しするケースはとても多い傾向にあります。

②社風が合わない

会社の社風などとのミスマッチで転職する方もいらっしゃるでしょう。志を高く持ち入社したが、自分の思い描く医療を実践することができず、それがストレスになってしまうケースは1年目に多い傾向にあります。

新卒の場合、世の中をあまり知らない状態で会社を選ぶため、本当の意味で自分に合っている会社に就職できないケースはとても多くあります。思っていた以上にマニュアルがきつかった、あまり処方箋が集まらなかった、など様々な理由で環境を変えたいと考える方がいます。

③仕事がハード

勤務先によっては1日の業務量が多く、経験年数を問わずに多くの仕事を任されることもあります。なかでも、大型病院の院内薬局や門前薬局では1日あたりの来局者数が多く、仕事量も増える傾向にあります。

想定以上の仕事内容に不安を感じたり疲労感が続いたりするとモチベーションの低下につながり、転職に至るケースがあります。

④勤務時間が不規則

24時間営業のドラッグストアや土日も開局している薬局、深夜勤務のある病院などにおいては、勤務時間が不規則になります。慣れないシフトへの負担が大きくなってしまう方は多くいます。

また、想定を上回る残業などにより思い描いていたワークライフバランスを保てず、転職につながるケースもあります。

⑤給与が低い

薬剤師が転職を考える理由の1つに、年収に対する不満があります。

元の給料が少ない、昇給が低いなどが当てはまります。新卒では自分の生活にどれだけのお金がかかるかを想定しづらく、就職後に経済的にきついと感じる方がいるのも現実です。

奨学金や国試浪人のために、多額のお金が必要な新卒薬剤師の方も多いでしょう。1年目の薬剤師の年収は、企業や地域によっても大きく異なります。

また、病院や調剤薬局に比べて、ドラッグストアや製薬企業は高収入であることから、給与面でより良い条件を求めて業種転換を検討する方も少なくありません。

⑥教育体制やフォロー体制が構築されていない

薬剤師として、今後スキルアップやキャリアアップを実現していくためにも、しっかりとした体制で教えてもらいたいですよね。しかし実際に職場に入ってみると、教えてくれる人がいない、忙しすぎて放置される、といった声は意外に多いものです。

仕事を教えてもらえる環境がない現場では、ミスが起きやすくなったり日々成長を感じられなかったりと、モチベーションが下がりやすい傾向にあります。

このような理由で転職を決意する方は1年目の薬剤師に多いといえます。

社会人1年目の転職は出来るのか

社会人1年目での転職は、選択肢は減り、難易度が上がる可能性が高いのが現実です。

実際、2年目以降の転職と比べると、受けられる求人も、内定の出やすさも変わってくるでしょう。

その理由として、「年度の途中で受け入れ体制がない職場がある」「そもそも1年目で辞めたことを懸念される」の2点が挙げられます。

それでは一つずつ詳しくみていきましょう。

①年度途中で受け入れ体制がない職場がある

1年目の薬剤師は、多少の実務経験があったとしても、やはり一から教育が必要なケースが多いです。会社によっては1年目薬剤師向けのカリキュラムを組み、そのカリキュラムに沿って研修を行っています。会社の規模が大きいほどその傾向はあるでしょう。

そのため1年目の途中で入社した1年目の教育体制が整わない可能性があります。

②そもそも1年目で辞めたことを懸念される

1年目の転職者は、残念ながらあまり印象は良くありません。面接ではほぼ必ず理由を聞かれますし、「うちで採用してもまたすぐに辞めてしまうのではないか」と懸念されてしまう可能性が高いです。履歴書だけで不採用、というケースもかなり多いのが現実です。

また1年目で転職してしまうと、将来へのマイナスになる可能性もあります。2つめの職場で長期的に働くことができればよいですが、2つめの職場も短期間で転職した場合、「仕事が続かない人」というレッテルを貼られてしまいます。短いスパンでの転職はあまりオススメできませんので、十分に考えたうえで決断するようにしましょう。

社会人1年目でも不利にならないケース

1年目で転職となると、やはり相手にはネガティブなイメージを与えてしまいやすいのが現状です。しかし、状況によっては、やむを得ず転職に至ることもあるでしょう。

例えば、以下のような理由で転職を決断した場合、応募時にきちんと説明することで、不利になりがちな早期退職の印象を変えることができます。

➀会社側の大幅な業績悪化

会社や薬局の業績が悪化し、事業縮小によるリストラや勤務条件の変更などによって、転職が免れない場合があります。薬局の閉局やM&Aなどの会社都合をきっかけとした転職であれば、社会人1年目の転職であっても転職市場で不利になることは少ないでしょう。

置かれている状況についてしっかり説明することで理解を得ることができます。

②配偶者の転勤、親の介護などの家庭の事情

家庭の事情で勤務地を変えざるを得ない、という理由はやむを得ない事情として理解してもらうことができます。

ただし短期間で次の転勤になる可能性が高い状況の場合、採用担当者からは長く働くことができないと判断され、敬遠される可能性があるので注意が必要です。面接の際には、実際に働ける期間などを明確にし、長く働けるのであれば、そのことをしっかりアピールするとよいでしょう。

③病気など

以前の職場を1年未満で退職していたとしても、体調不良による休職や退職であれば理解してもらうことができます。現在は回復しており、今後の業務に支障がないことが前提となります。

医療系職種である薬剤師の業界では、病気に対する理解も得られやすいため、隠さず正直に伝えるようにしましょう。再び体調を崩すリスクなども踏まえ会社側と理解を一致させることで、お互いに納得した雇用契約に結び付きます。

薬剤師転職を考えるポイント

薬剤師の1年目は、仕事そのものに慣れるまでに時間がかかります。

よほどの理由がない限りは、1年目の転職は不利であり、次の就職先がすぐに決まるとは限らないことも覚えておきましょう。

実際に、つらい職場環境での勤務にどれだけ悩んだとしても、転職先に応募する履歴書には、1年未満に退職したという「結果」しか書くことができません。場合によっては、応募書類に書かれた経歴だけで判断されてしまい、書類選考の段階で落とされてしまうこともあります。

社会人1年目だからこそ、慌てて転職を決断する前に、一度立ち止まって考える時間を作ることが大切です。この記事では転職を考えるポイントについて記載していきたいと思います。

➀今の職場で悩みを解決する方法はないかを考える

転職を決断する前に、今の職場で悩みを解決する方法がないか一度立ち止まって考えてみましょう。

勤務条件や人間関係などの悩みであれば、上司や同僚に相談したり、異動願を出して環境を変えてみたりすることで解決する可能性もあります。思い悩んでいるときは視野も狭くなりがちですが、周囲を頼る、環境を変える、といった手段も十分に検討することをお勧めします。

②時間の経過とともに解決する可能性を検討する

今は負担に感じていても、時間がたてば解決できる悩みというのも実際に存在します。

例えば、雑用が多く業務に集中できないならば、今後中途や新卒が入り、後輩ができることで解消される可能性があります。嫌な上司がいるならば、次の人事異動でその上司が異動する可能性もあります。

一時的な悩みであるケースはとても多いので、一度冷静に考えてみることも大切です。

③転職によって解決できる悩みなのかを考える

転職することで悩みを解決できるのかについて十分に考えてから転職することは必須の条件です。

自身の人間関係への向き合い方やスキルなどに原因がある場合、新しい職場でも同じような悩みが生まれてしまうでしょう。転職しても何も変わらない、また同じ状況に陥ってしまった、ということのないよう悩みの本質を見つめ直し、根本的な原因を解決するように努めましょう。

④努力が足りていない可能性はないか、見つめ直す

1年目の薬剤師の場合、先輩社員の指導やフォローなどを当たり前と考え、自分自身ではあまり努力していない方もいるようです。努力していないのに「なかなか成長できない」「思うように活躍できない」と悩むのはナンセンスです。

医療従事者の一員としての努力が足りていない状態で転職しても、次の職場で思うように働くことは難しいでしょう。今の自分を振り返り、努力できる余地があると感じた方は、一度転職を踏みとどまることも選択肢の一つです。

⑤転職の目的を明確にする

今の職場がなんとなく合わないといった曖昧な理由では、前向きな転職とはいえません。

曖昧な理由で辞めてしまうと、面接の際に印象が悪くなるだけでなく、たとえ採用されたとしても、また同じ理由で辞めてしまう可能性が大いにあります。

転職する際は価値基準を明確にすることが大切です。「スキルアップしたい」や「○○に挑戦したい」といった前向きな目的を持った転職を心がけるとよいでしょう。

⑥同期の薬剤師の状況を知る

業務が忙しかったり強いストレスがかかったりすると、余裕がなくなり主観的な判断をしてしまいがちです。

そこで自分の労働環境について他の薬剤師と比べて、客観的に判断することも大切です。

社会人1年目はさまざまな知識やスキルを身につけなくてはならず、負担が増えてしまうことも大いにあるでしょう。たとえ国家資格を持っているとしても、楽にお金を稼ぐ、ということとは程遠くなります。しかしそれは誰もが通らなくてはならない道でもあるので、まわりと自分の環境を比べてみることも一つの手段でしょう。

転職する際の注意点

1年目でも薬剤師は専門性が高い職種であるので、転職先を見つけること自体は可能ですが、1年目だからこそ注意したいポイントもあるので、ここで確認しておきましょう。ぜひ参考にしてみてください。

➀退職理由をしっかりと用意する

転職する際には、必ず退職理由を用意しましょう。

その理由として、採用担当者は、1年目で転職してくる方に対して「採用してもまたすぐに辞めてしまうのではないか」と心配しているからです。

たとえ1年目で辞めたい理由が仕事のきつさや人間関係であっても、そのようなネガティブな理由ばかり並べてしまうと、根性がないなどのレッテルを貼られ一気に採用されにくくなってしまいます。

そのため、できるだけ前向きな退職理由を用意しておくことがとても重要です。

②希望条件を整理する

退職理由を考えたら、次は希望条件を整理しましょう。

希望条件を整理していないと、転職した時に、自分が持っていたイメージと自分が実際に働いてわかることに大きくギャップを感じ、転職を後悔するということが非常に多いからです。さらにそこから、短期間にまた転職を繰り返してしまう可能性もあります。

短いスパンで転職を繰り返すことを避けるためにも、しっかりと希望条件を整理しましょう。

希望条件には、勤務地、年収、残業はどれくらいあるかなど、様々な条件があります。「将来自分がどうありたいか」についてよく考えて、自身のキャリアアップを意識して優先順位を決めるのがオススメです。例えば、挑戦したい分野があるという方の場合、挑戦したいことを実現できる職場を優先的に探すと良いでしょう。

このように自分にとって優先順位がいちばん高い条件を決めてから、他の条件を検討するとブレが少なくなります。

③求人についてしっかり確認する

希望条件を整理したら、いよいよ求人を見ます。求人では、雇用形態、雇用期間、勤務地、勤務時間、給与、休日や休暇の量などの条件をしっかりと確認しておきましょう。

しかし残念ながら求人票には載せていない内容やブラックな求人が混ざっていることも多いため、現場の状況をできる限り詳しく確認することが大切です。ドラッグストアなどの場合はお客さんの立場から職場を見に行くことができるでしょう。病院や薬局などの閉鎖的な職場の場合は、専門のコンサルタントに聞くこともオススメです。

④ブランクをあけない

前の職場を退職してから、ブランクを空けた後の転職はとても不利になってしまう傾向があります。

中には仕事に疲れて、「退職して、しばらくゆっくり過ごした後に転職活動をスタートさせたい」という方もいることと思います。しかしブランクを空けずに、すぐに転職活動をスタートさせた方が良いでしょう。ブランクを空けてしまうと面接で不利になったり、焦って内定を承諾してしまったりする可能性があることが理由として挙げられます。

まず1点目の、「面接で不利になる」理由について記載していきます。

1年目薬剤師がブランクを設けて転職した場合、知識が定着していない段階でのブランクになるためとても印象が悪くなってしまいます。「前の職場で何があったのだろう?」という疑念にも繋がります。基本的に一定の力を身に着けるまではブランクがない方が実力を発揮しやすく、成長しやすいため、1年目の場合は特にブランクなく転職することをお勧めします。

つづいて2点目の、「焦って内定承諾してしまう」という理由です。

ブランクを設けてから転職する場合、「就職は決まるだろうか?」と焦ってしまうものです。そして焦った結果、希望条件を妥協してしまうことや、やりたい仕事ができない職場に就職してしまう可能性が高くなります。就職は焦ってもいいことはありません。人生に関わる重要な選択なので、心に余裕を持った状態で転職活動を行える状況をつくることをお勧めします。

⑤身近な相談相手を作ることから始める

ここまでで1年目でも転職は可能ですが、難易度は上がり、将来の自身のキャリアへも響いてくるかもしれないということについて解説してきました。そんな中で、結局転職をしていいのか決めることができない方も多いと思います。

そんな時は、転職や業界のことに詳しく、頼りになる相談相手を作るのがいいでしょう。

薬剤師1年目の方は、「一人で転職していいのか」「転職するにしても、どこに転職すれば悩みを解消できるか」についてわからず、不安も多いかと思います。

そんな時は、薬剤師の仕事や転職事情に詳しい専門のコンサルタントに相談するのも一つです。ヤクマッチでは、薬剤師免許を持ったコンサルタントが多数在籍しています。気軽に相談したい、といった方でも丁寧にヒアリングから行いますので、ぜひ頼ってみてはいかがでしょうか?

まとめ

1年目薬剤師の転職事情についての記事はいかがでしたでしょうか?

やはり、1年目での転職は安易には、おすすめできません。ですが1年目ならではの大変さや悩みもあるでしょう。

実際に転職しようと思っても、初めての転職活動でどうすればよいかわからず、不安に感じる方も多いでしょう。そのようなときは転職活動のプロである転職コンサルタントに相談するのがオススメです。ヤクマッチでは薬剤師免許を持ったコンサルタントが多数在籍しています。一度話を聞いてみたい、相談に乗ってほしい、などの気持ちのある方は、ぜひヤクマッチにご相談ください!

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